Moonrise Bali


いきなりですがバリ島在住カメラマンのもやもやです。

日本のウェディング撮影って、なんでお渡し枚数を増量するのに追加料金がかかるんですか?

もちろん、1時間撮影と8時間撮影では料金が違うのは当たり前です。

いまいち腑に落ちないのは、「1時間撮影/納品1カットならお代は1万円、同じ1時間撮影だけど全データ納品にグレードアップすると5万円」みたいな料金設定です。
日本のすべてのウェディング撮影がそうとはいいませんが、こういうシステムの会社は多々ありますよね。

お客様の予算が1万円しかなかったとして、残ったデータはどうなるんです?
カメラの中にたくさんデータがあるんだったら、良いやつは全部あげたら良くないですか?

お渡し枚数 撮れるだけ無制限

うちはカメラマンが主宰する撮影会社なので、
お客様と一緒に作り上げた写真を無駄にするような売り方って、もったいなくてできません。
だってせっかく撮ったんですよ。

たとえ1時間の撮影だったとしても、ウェディングフォトを撮りたい花嫁さまはその日に期待して
たくさん準備をしてきてくれるはずです。

きれいに写りたいからと、何日も前から特別なお手入れをしているかもしれない。
膨大な時間を使って悩みながら、お気に入りの持ち込みドレスを見つけたのかもしれない。

さらに日本からバリ島まで何時間もかけて飛行機で飛んできてもらって、
ヘアメイクをオーダーしたり撮影場所まで移動したり、
当日つぎ込む時間も無視できません。

いくらフォトウェディングが手軽といっても、バリ島に来る新郎新婦さまは
撮影本番にこぎつけるまでこんなにたくさんのステップを踏んだ人ばかりなのです。

そんなお客様にお渡しすべきは、単に料金表で取り決めた分の写真ではなく、
お客様が撮影のためにかけた時間や労力すべてに釣り合うものでなくてはと考えます。

出し惜しみしている場合ではありません。

そもそも、納品枚数の上限を意識しながら撮っていたら気が散るじゃないですか。

100メートル走で、きっかりゴールテープの位置で走りをやめると良いタイムは出ませんよね。
ゴールより遠くを目指して全力疾走するよう体育の先生に言われましたよね。

これはカメラマンだけではなくお客様のモチベーションについても言えることで、
バリ島撮影中はリミッターを外して楽しんでいただきたいのです。

「どの写真がもらえるか、もらえないか。追加料金はかかるか」なんて余計な心配をしてほしくないから、
当社の撮影プランはすべて《お渡し枚数 撮れるだけ無制限》です。

お客様が撮影を楽しんで、素敵な表情をすればするほど納品枚数は増えます。

たとえば、当社の一番短いウェディング撮影サービスは
「格安ウェディング撮影プラン・1時間・お渡し枚数 撮れるだけ無制限(60カット最低保証)」という商品です。

このプランだと、実際にお渡しする枚数が100カットを下ることはほぼありません。
1時間撮影なら、いつもたいてい100カットから120カットのお写真を納品しています。

それでも少ないと感じる方は…ゴメンナサイ。

「最高の一枚を量産」したい

とはいえ、やみくもに写真を量産するわけではないのです。
何枚も連続して同じような写真はつまらないですね。

「格安ウェディング撮影プラン」ではビーチ撮影をリクエストなさるお客様が多いのですが、
せっかく枚数を増やすなら、ビーチだけではなく周辺の風景や施設を使っていろんなバリエーションの写真を撮ることを心がけています。

どこのビーチでも、周辺を歩くと熱帯特有の植物やエキゾチックな街並み、かと思えばいかにもバリらしい伝統的な寺院があったりします。

バリ島は自然のフォトスタジオのようなもの。
どんなシチュエーションでどんな写真が撮れるかは毎日アイデア勝負です。

時には「新郎さん、そこで木に登って!」なんて指示を出したりもします(笑)

バリが好きだからこそ現地に移住してカメラマンをやっているわけですが、旅行に来たお客様にもバリ島の楽しさや豊かさを発見していただけると嬉しいです。

歩いて移動できる範囲内のみで撮る「格安ウェディング撮影プラン」も良いのですが、
バリ島をたくさん楽しむという点では、「カーチャーター付きフリー撮影プラン」が断然おすすめです。

チャーター車があれば行動範囲がぐんと広がりますからね。
その分、撮れるシチュエーションの自由度も上がるし、長時間撮影なら青いビーチからサンセット、星空ウェディングフォトまで一日で撮り切れます。

目標は大量納品、でも厳選しています

たとえば「格安ウェディング撮影プラン」だと、カメラマンは1時間のあいだにシャッターを平均2000回切ります。

カメラの中には2000枚分のRAWデータ(※)が出来上がるわけですが、
もちろん2000枚すべてが納品レベルに達しているわけではありません。

写真の選別はお客様の表情を第一に、とりわけポーズが雰囲気よく決まっているものや、光や風の条件が良いものをピックアップしていきます。
ひとつひとつのデータを精査するので、選別だけで数時間かかることもあります。

こうして2000枚の中から厳選されるデータが、いつもだいたい100カットから120カット。

この厳選データが編集・修正の過程を経て、お客様にお渡しするお写真となるのです。

※RAWデータは、現像前の「生」のデータです。RAWデータが編集されてお客様の手元に届くまでの過程を下記の記事で詳しく紹介しています。

【特集記事】バリ島で一番丁寧に仕上げます。全データ編集込みのフォトウェディング

 

プロのウェディング撮影だから質も量も保証したい

以前、「世界一のエスプレッソ」を飲む機会がありました。

小田急百貨店の催事場で、トマトソースやパスタが雑多に並ぶイタリア物産店。
その奥に設置された簡易ブースで、小柄な日本人男性がエスプレッソマシンを操っていました。

彼がイタリア最高峰のコンテストで何度も優勝した世界一のバリスタである、という但し書きがベタベタ貼られた壁から、
百貨店が彼を目玉企画にしようと力を入れているのが分かります。

でもバリスタ本人は少しも腕をひけらかすことなく、こんなことを言っていました。

一杯の完璧なエスプレッソを淹れるのはべつに難しくないんです。誰でも淹れられます。
何十杯、何百杯のエスプレッソをぜんぶ完璧に淹れるためバリスタは修行するんです。

 

写真だってそうでありたい。

趣味でカメラをやっている人で、写真を極めている方はたくさんいます。

しかしプロの目指すポイントは、一枚の写真を完璧にすると同時に
どんなお客様も満足できる写真を何十枚、何百枚お渡しできるかということなのです。

中には完璧な写真が少数あればOK、というお客様もいるのかもしれませんが、
やはりバリ島まで来て撮影にお金を出していただく以上、
その日自分がした仕事の成果はすべて出し切るのが当たり前と感じます。

質も量も手を抜かないバリ島フォトウェディングをぜひ体験しにきてください。