Moonrise Bali


バリ島でのビーチ撮影を楽しみにしているひと、バリ島でのビーチ撮影を不安に思っているひと。
ウェディング前撮りなど、バリ島のビーチで撮影予定がある方みんなにお見せしたくて、人気ビーチでのウェディングフォトやハネムーンフォトを集めた景観ガイドを作りました。

バリ島でのビーチフォトウェディングの下調べや、持参のカメラできれいな海の写真を撮りたい方のお役に立てると幸いです。

人気ビーチは南部エリアに集中している

バリ島の面積は5632㎢。東京都の約2.5倍の大きさです。
島は、大きな逆三角形と小さな三角形がたてにくっついたような形をしています。
極端に頭でっかちな砂時計のようですね。

あなたがバリ島に来て最初に降り立つ国際空港は、砂時計のくびれにあたる部分です。
空港を中心に観光客でにぎわうメイン地域が、大まかにまとめて「南部リゾートエリア」と呼ばれています。

当社に限らず、バリへ旅行に来る日本人カップルがビーチフォトウェディングを申し込んだ場合、
たいていは南部エリアの範囲内で、ビーチ撮影の場所を選ぶことになるでしょう。

どんなビーチで写真を撮るべき?

バリ島のそれぞれのビーチには特徴があり、撮影のベストタイミングも変わってきます。

「バリ旅行で○○ホテルに宿泊しますが、近くでビーチ撮影できますか? 時間は××時でお願いします」

お客様から当社にこんなお問合せがあったら、まずは撮影に適したビーチの選定。
ご希望の時間帯にいちばん美しいブルーで、移動の負担が少なく、お客様に余分な費用をかけさせないビーチはどこか?
バリ島カメラマンの知識と経験から、行ける範囲でいちばん写真映えする場所を考えます。
どうしても条件が合わない場合は、時間の変更をご提案することもあります。

時間帯でビーチを選ぶ基準

バリ島に来るひとのなかには、撮影会社に依頼せずセルフウェディングフォトを撮りたいカップルや、
カメラが趣味で風景写真を撮りたい方もいるかもしれませんね。
ビーチ選びのコツをお伝えします。

できるだけ海のブルーがきれいなビーチ写真を撮りたいとき、
午前中は西側(サンセット)側のビーチへ行き、午後は東側(サンライズ)側のビーチへ行くことが基本中の基本です。

なぜか?
それには、太陽の方角が関係しています。

海水は手ですくうと透明なのに、海は青く見えますよね。

それは日光に含まれる赤、オレンジ、黄色、緑、水色、青、紫の七つの光線のうち、
青い光だけが水に吸収されずに海底で反射され、私達の目に入ってくるからです。

たとえば午前中、西側のビーチに立って海にカメラを向けてみましょう。
カメラマンの背中側、つまり東の空に太陽があるとき、条件は「順光」となり、私達の目やカメラのセンサーは青の光をとらえやすくなります。

では太陽が東からだんだん傾いてきて、西の空まで来た時はどうでしょうか。

西側のビーチでカメラを海に向けたままだと、条件は「逆光」になります。
太陽の光が水面をキラキラと輝かせてしまい、青い光の反射はとらえにくく、白っぽい海が写ることになります。
だから太陽が西の空にある午後の時間帯には、東側のビーチへ撮影に行くのが基本なのです。

砂の色でビーチを選ぶ基準

海の鮮やかなブルーに一役買ってくれるのがビーチの砂です。

太陽から出た青い光線が海底まで届いたとき、そこにある白い砂は強力な反射板の役目を果たします。
逆に黒っぽい砂の場合、光を吸収してしまうのであまり効果が期待できません。

南の島というとどこのビーチも貝殻やサンゴの砕けた白い砂に覆われているイメージですが、
バリ島には火山由来の黒っぽい砂もあるため、本気でビーチの景観にこだわるなら砂の色には要注意です。

概して砂の白いビーチはバリ南部エリアに集中していて、北へ行けば行くほど黒い砂の割合が多くなります。
具体的にはヌサドゥア、タンジュンブノア、ジンバラン、サヌールに行けば、ビーチがベージュからホワイトの明るい砂色をしていると考えて問題ありません。

それでは、南部エリアの人気ビーチを4つに分けて見ていきましょう。
掲載画像はすべて、これまでにバリ島で当社のウェディングフォトやハネムーンフォト撮影をご利用になった実際のお客様の写真です。

①ヌサドゥア/タンジュンブノアのビーチ


砂が白く、絵になる背景が多いのでフォトウェディングにおすすめのエリアです。
撮影のベストタイミングは午後13時から15時のあいだ。

ヌサドゥアは1971年からインドネシア政府の主導で観光特別区が造成されたエリアです。
「観光地化の悪影響からバリの人を守りつつ、東洋一のリゾートを造る」というコンセプトのもと、
世界ブランドの5つ星ホテルが軒を連ねる整然とした街が出来上がりました。

ヌサドゥア地区の入り口にはゲートが設けられ、そこを通過する車は一台ずつセキュリティチェックを受けることになります。
東南アジアらしい雑多な雰囲気からはある意味隔絶された場所なのですが、用のない人がみだりに出入りしていないのは
安全の面でも撮影の面でも嬉しいポイントです。
ヌサドゥアのビーチにいる人といえばホテルから散歩に出てくる観光客くらいで、落ち着いた雰囲気のなか撮影を楽しむことができます。

 

ヌサドゥアから北に向かってツノのように伸びているエリアがタンジュンブノアです。
ブノアとも呼ばれます。
コンラッドやクラブメッドのような高級リゾートもある反面、地元の小さな商店がたくさん集まっていたりして
完璧に区画整理されたヌサドゥア観光地区のなかに比べると東南アジア情緒の感じられる場所です。

タンジュンブノアのビーチもヌサドゥアと同じく落ち着いた雰囲気で、ウェディング撮影に適しています。

バリ島のガイドブックには、タンジュンブノアといえばマリンスポーツ、とも書かれていますよね。
でも、マリンスポーツの観光客でガヤガヤしているんじゃないの?という心配は無用です。

通常はマリンスポーツ会社の集まるエリアから少し離れた静かなところで撮影を行います。

②ジンバランのビーチ


サンセットやシーフードディナーで有名なジンバランビーチですが、昼間のブルーの海も素敵なんです。
ヌサドゥアと同じくのんびりとした雰囲気で、午前中のウェディング撮影にイチオシです。
撮影のベストタイミングは午前9時から11時のあいだ。

 

ひとことでジンバランビーチといっても、南端のフォーシーズンズリゾート ジンバランから北端の空港まで南北に約4㎞の湾を形成していて、場所によって微妙に景観が違います。
南側4分の3までは細かい砂の平坦なビーチが続き、典型的な「青い空、白い砂」のウェディングフォトが撮りやすい環境です。

ジンバランビーチをずっと北に行くと、パサール イカン(魚市場)があります。
魚市場の周辺には漁船がたくさん集まっています。
この漁船は「ジュクン」と呼ばれる、バリ伝統の小舟です。
漁船とは思えないほどカラフルで可愛いでしょ?
バリ島ならではの思い出に、あえてジュクンを背景に賑やかな海を写すのもいいですよね。

また、パサールイカンから空港にかけては、白化したサンゴが原型を留めたまま大量にビーチに散らばっています。
海流の関係でたくさん流れ着くのでしょうか、歩くと足元がシャリシャリします。

ここで写真を撮ると、ビーチの砂の目がすこし粗く写ります。

③クタ/スミニャックのビーチ


ヌサドゥアやジンバランが閑静なリゾート地であるのに対して、クタから北側のエリアはサーファーとツーリストが行きかう繁華街です。
クタはサーフィンのメッカとして1960年代からブレイクし始め、多くの外国人が集まり、現在では無国籍で刺激的な雰囲気が魅力になっています。

クタの人気は衰えず、観光地化は北へ北へとどんどん進んでいきました。
真北のレギャン、スミニャック、最近ではクロボカンやチャングーにも、観光客に人気のホテルやレストランが続々オープンしています。

このクタからクロボカンあたりを大まかにまとめて「繁華街」と呼んでいますが、
微妙な違いを挙げるならクタ、レギャンは渋谷・六本木、スミニャックやクロボカンは表参道・青山あたりを当てはめると、街のイメージとして妥当かもしれません。

 

ビーチの状況はクタからクロボカンまで似たり寄ったりで、真っ黒ではないものの、グレーに近い砂色をしています。
では写真撮影がまるでダメなのかというと、そうでもありません。
きちんと時間帯を選べば十分に南国らしいブルーの海を撮ることができます。
このエリアでのビーチ撮影をするなら、おすすめの時間帯は午前9時から11時のあいだです。
また、黒っぽい砂は濡れると鏡のように空や人物の姿を映すので、白砂のビーチにはない味わいのある写真が撮れる点が魅力です。

④サヌールのビーチ

サヌールは1930年代に欧米人が移住し始め、バリで最初に観光地化された場所です。
当時の最高級ホテル「タンジュンサリ」が建てられ、スカルノ大統領やミック・ジャガーが頻繁に訪れたエピソードは有名。

現在では繁華街ナンバーワンの座をクタに譲り、過ごしやすく穏やかなリゾート地として、長期滞在の老夫婦やリピーターに愛される街です。

 

ビーチの状況はというと、とてもきれいな白っぽい砂のビーチが約8㎞に渡って続いています。
ビーチ沿いには長い遊歩道があり、歩くのが楽な点も嬉しいポイント。

撮影のベストタイミングは午後13時から15時のあいだです。

初めてのバリでサヌールに滞在するハネムーナーは少なめで、ご覧の通りカップル撮影のサンプルがあまりないのですが、
撮影の点でもリゾートの点でも快適な街なのは確かです。

ウブドエリアや、バリ東部エリアにアクセスしやすいのも大きなメリット。

ビーチリゾートに泊りたいが、ヌサドゥアもクタ周辺もピンとこない…という方は
サヌールを検討してみてはいかがでしょうか。

番外 レンボンガン島


レンボンガンは、バリ本島からスピードボートで約40分で行ける離島です。
日帰りのダイビングツアーやマングローブツアーの目的地として人気を集めていましたが、
近年はレンボンガン島内のハネムーンリゾートも整備され、カップルでゆっくり過ごしたり
フォトウェディングの撮影地としても注目されるようになってきました。

 

レンボンガン島のビーチコンディションは極上です。
まっしろに近い砂色で、海の透明度も抜群なので、バリ島でさえあまりお目にかかれない種類の美しいブルーが現れます。

ビーチ撮影以外にもフォトジェニックなスポットの宝庫なので、
真にロケーション写真にこだわるカップルはぜひ、レンボンガン島に一泊してのウェディング撮影をおすすめします。

まとめ

ここまで読んでいただいてありがとうございます。
バリ島のビーチ撮影について、具体的なイメージはつかめたでしょうか?

バリでのビーチ撮影に不安を抱える方に、少しでも助けになると幸いです。
楽しみにしている方はもっと楽しみにしてくれるといいな。

撮影ビーチの選び方についてご紹介しましたが、
お客様のスケジュールの都合上、必ずしもすべての方がベストなビーチにベストなタイミングで行けるとは限らないですね。
ご紹介したおすすめの撮影時間はあくまで目安。
バリ島にはウェディング撮影以外にも見逃せない楽しみがたくさんありますから、
無理をして合わせる必要はありません。

当社にウェディング撮影やハネムーン撮影をご依頼いただく場合、
カメラマンはより細かく状況を判断して、どんな状況でもベストショットを目指します。

バリ島で幸せなビーチ撮影を楽しめる人が増えますように。